どこか特別な、人を惹きつけてやまないようなものを創ろうとするものの、どこか空回りしてしまいそうな予感がする。大方の場合、その予感は正しいのだけれど、僕は無力ながら抗ってみようと思う。
 なにか特別なものを生み出そうとしているわけではない。ただありふれた日常のなかで、時間だけが無情にも通過していく様を眺めることがいやだったから、ここに痕跡を残すことにした。どんなものでも構わない。どうなるのかもわからない。醜悪なものかもしれないけれど、誰かのもとに届くことを願っている。